[レポート]ISHINOMAKI STAND UP WEEK 2015

STAND UP WEEK 2015のキービジュアル「石巻という未来に参加しよう。」

2011年東日本大震災を機に、宮城県石巻市で「世界で一番面白い街をつくろう」というスローガンを掲げ、まちを震災以前の状態に戻すのではなく、新しいまちへとバージョンアップさせようと設立された「ISHINOKMAKI2.0」。震災のあった2011年、津波により大きな被害を受け、約100年続く石巻最大のお祭りである石巻川開き祭り(毎年7月31日、8月1日開催)も開催が危ぶまれたものの開催が決定。そこでISHINOMAKI2.0は、石巻を再び立ち上がらせるために祭までの1週間を「STAND UP WEEK」と名づけ、より盛り上げるような様々なイベントを企画・開催した。

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みんなの七夕・石巻アイトピア商店街の様子

今年で5回目を迎えたSTAND UP WEEK 2015では、「石巻という未来に参加しよう。」をテーマに、様々なコンテンツを設け、より多くの人が石巻の観光・教育・カルチャーなどに触れることのできるプログラムを開催しました。その中の一つである「みんなの七夕」では、市内中心部に位置する「アイトピア商店街」に東日本大震災以前飾られていた七夕飾りを復活させ、5年振りに七夕飾りが登場しました。

 

七夕の竹の搬入の様子(交通量の少ない早朝4時に行われました)今回は奇跡的に残った竹カゴ(七夕飾りの主軸となる物)の幾つかを商店街の人達の好意で借り受け、それを修繕しながら作業が行われました。七夕の竹の搬入の様子(交通量の少ない早朝4時に行われました)

七夕取り付け作業(アイトピア商店街店主の皆さん、2.0メンバー、ボランティアの皆さんの手によって取り付け作業が行わrました)七夕取り付け作業(アイトピア商店街店主の皆さん、2.0メンバー、ボランティアの皆さんの手によって取り付け作業が行われました)

今回の「みんなの七夕」は、誰でも気軽に参加できる「参加型」をとっていて震災前まで七夕飾りを制作してきた地元商店街の方々小学生による制作に加え、市内各所や首都圏などでもワークショップが開催されました。

七夕デポ中の様子(WSの写真展示や短冊に書く願い事を書くスペースも)七夕デポ中の様子(WSの写真展示や短冊に書く願い事を書くスペースも)

現代美術家 パルコキノシタさん (ワークショップも多くの子供達で賑わいました)現代美術家 パルコキノシタさん (ワークショップも多くの子供達で賑わいました)

また、今回のみんなの七夕ではクラウドファンディングという形でも多くの方々にご支援ご協力をいただき参加していただきました。

震災から4年が経ち、街なかでは復旧工事が進む一方で、建物が解体されたままの空き地など震災の爪あとが未だ残る石巻。今回の七夕復活は多くの石巻市民にとって大きな復興の一歩となるイベントになったと同時に、多くの人々の願いが込められた七夕飾りは石巻川開き祭りをより一層引き立て石巻の未来の風景を作りました。

「みんなの七夕」以外にも石巻の名店シェフ達が地元の食材を使用してコース料理を振る舞う「夕凪ダイニング」や今や世界中に名を馳せるDIY工房「石巻工房」によるワークショップ、野外映画上映会、ストリートカルチャーが集うイベント、自然豊かな牡鹿半島を自転車で満喫するプログラムなど、石巻の今を体験できるイベントが満載のSTAND UP WEEK 2015。「世界で一番面白い街」を目指す石巻のイベントとして定着したSTAND UP WEEK。来年はぜひみなさんも、足を運んでいただければと思います。

 

文: ISHINOMAKI2.0 鈴木 健文

仙台市生まれ。ISHINOMAKI2.0所属。ラジオ石巻(76.4MHz)にて毎週水曜日お昼12:30より放送中「RealVOICE」担当。毎回様々なゲストの方をお迎えしてお届けしています。サイマルラジオでもお聴きいただけます。

 

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